東串良町のCMが大賞を受賞
2025年12月27日、KKBふるさとCM・動画大賞の授賞式特別番組が放送され、多くの受賞作品が紹介されました。その中でも、鹿児島県東串良町のCMは「町村会会長賞」を獲得しました。では、なぜこのCMが評価されたのか、その背景を詳しく見ていきましょう。
地域の特性を生かした独自のストーリー
今回受賞したCMは、東串良町が国内有数のピーマン産地であることに注目しています。CMの主軸として「地域外の人にどうリーチするか」が設定されており、新しいピーマン料理を提供する町としての魅力を訴求しています。特に、地元でしか味わえない料理として視聴者に動的な体験を届ける構成が、高く評価されています。
世代を超えるアプローチ
CMの冒頭にはAIアニメーションが使われており、子どもたちにもわかりやすく親しみやすい演出が施されています。このような工夫により、視聴者の関心を引きつけ、一定の世代の壁を超える試みがうまく成功しています。視覚的に訴える手段を取り入れることで、CM全体が幅広い層にアクセスできるものに仕上げられています。
起業人との連携によるクリエイティブな制作
本CMは、民間企業2社の協力によって制作されました。起業人である佐藤フミシゲと川本健太が、地域課題を解決するためにアイデアを持ち寄り、クリエイティブなアプローチを展開しています。
制作の役割分担
- - 佐藤フミシゲ(株式会社イーダ):動画制作から全体設計、映像監修を担当。
- - 川本健太(クリップ株式会社):映像スタッフの手配や編集など、実務全般を監修。
このように、起業人の力を借りた地域活性化は、自治体と民間の協働が実現できるモデルケースとしても注目されています。
町民と共に創るCM
CMに登場するキャラクターは、町内の小学生から募集された作品をもとに作られました。町民の手によって制作されたという点も、地域に根ざしたCMであることを強調しています。この仕組みにより、町民が自分たちのCMとして受け入れやすく、外部の個人も「行ってみたい」と感じてもらえる設計が実現されています。
「#続きは現地で」
昨年のテーマに引き続き、今回も「#続きは現地で」というコンセプトが採用されました。映像やストーリーが単発で終わるのではなく、実際に現地を訪れることでその物語が完成するという形を取っているため、継続的なブランディングにつながる仕組みが生まれています。
新たな地域ブランディングの始まり
KKBふるさとCM・動画大賞の結果を受けて、東串良町では新たな地域ブランディングが推進されています。このCMを足がかりに、町は「ピーマン料理発祥の町」としての認知を深め、未来には「P-1グランプリ」のようなイベントが生まれることを期待しています。将来的には、地域の食資源と人的リソースを活かした多様なイベントへと発展する可能性があります。
行政との連携と今後の展開
川本健太は、町と意見交換を通じて構想を進めており、地域と民間人のさらなる協力が模索されています。このつながりを通して、今後映像やイベント、さらに食をテーマにした新しい計画が生まれることが期待されます。
情報発信の取り組み
今後も、東串良町は映像やイベント、食を横断する活動について、定期的に情報発信を行う予定です。地域の魅力を発信するこの取組みは、多くの人にとって、新たな発見の場となるでしょう。