口腔ケアと糖尿病
2025-09-05 10:50:26

糖尿病管理における口腔ケアの重要性を示す最新研究成果

口腔ケアと糖尿病管理の新たな関連性



最近、サンスターグループと医療法人南昌江内科クリニック/一般社団法人南糖尿病臨床研究センターによる共同研究が、米国糖尿病学会の機関誌『Diabetes Spectrum』に掲載されることが発表されました。この研究は、2型糖尿病患者104名を対象に、日常的な口腔ケアと血糖管理の関連性を探るもので、非常に興味深い結果が得られています。

研究の背景と目的


糖尿病と歯周病は密接に関連していることが知られていますが、具体的に日常的な口腔ケアが血糖管理にどう影響するかについては、これまで十分に解明されていませんでした。本研究では、特に新たに開発された持続血糖測定(CGM)技術を使用して、糖尿病患者の日常的な口腔ケアと血糖変動の関連性を調べることを目的としています。

研究方法


104名の2型糖尿病患者を対象に、14日間にわたるCGMによるデータ収集、血液検査、口腔衛生に関する調査が行われました。調査項目には、歯間清掃の頻度や歯みがきの回数、歯科受診の状況、残存している歯の本数が含まれ、これらが血糖管理指標であるTIR(目標範囲時間)やGMI(血糖管理指標)とどう関連しているかが詳細に分析されました。

研究結果


結果として、週3回以上の歯間清掃を行っている患者は、血糖値が低く、目標範囲にある時間が長いことが明らかになりました。また、歯が20本以上残っている患者は、GMIが低い傾向にあり、健康な口腔状態が糖尿病管理において重要であることが示唆されました。定期的な歯科受診や歯磨きの実施頻度もまた、血糖管理にプラスの影響を与えていることが確認されました。

医科歯科連携の重要性


本成果は、糖尿病管理における口腔ケアの重要性を示すだけでなく、医科と歯科の連携の重要性も浮き彫りにしました。日常的な歯間清掃や歯の保持が糖尿病管理において果たす役割を理解することは、医療現場での糖尿病患者への指導や治療方針の改善にもつながることが期待されます。今後の診療報酬改定においても、医科歯科連携の重要性がさらに強調されることが予想されます。

今後の展望


本研究はあくまで横断的研究であるため、因果関係の特定には限界もありますが、口腔ケアや歯の保持が糖尿病管理において重要な役割を果たすことは明らかになりました。糖尿病と闘う患者のQOL向上に寄与するためにも、口腔ケアの普及が今後の課題です。最適な糖尿病管理を目指すために、日々の口腔衛生習慣を見直し、生活習慣病への理解を深めることが求められています。

研究の意義


本研究を通じて、患者一人ひとりが実践できる口腔ケアの重要性が力強く伝わりました。また、医療従事者にとっても、糖尿病患者の歯科通院を推奨することが、治療結果を大きく改善する可能性があることが示されています。

おわりに


サンスターが提唱する「100年mouth 100年health」は、お口の健康を起点にした全身の健康を目指す理念です。今後も本研究の成果を踏まえ、糖尿病とともに生きる方々の健康を支えるための情報提供やソリューションが重要となるでしょう。医療の現場において、この研究が新たな価値を提供する一助となれば幸いです。


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