NHKが受信料の公平負担を実現するための強化策を発表

NHKが受信料の公平負担に向けて新たな取り組みを開始

NHKは、受信料の公平な負担を実現するために、支払督促を強化する方針を明らかにしました。これに伴い、本部に「受信料特別対策センター」を設置し、専門の弁護士や営業職員などによる組織が民事手続きの司令塔として機能します。

受信料制度の重要性

NHKは、“いつでも、どこでも、誰にでも、信頼できる確かな情報や豊かで多彩な番組・サービスをお届けすること”を使命としています。そのための大切な財源である受信料については、放送法に基づく契約締結義務と、受信規約による支払い義務が定められています。しかし、契約を結びながらも受信料を支払わない世帯や事業所が増加し、未収件数が急増している状況が続いています。

最近5年間で未収件数は約100万件も増え、2019年度にはその数が約2.5倍に達しました。このままでは2024年度末の受信料支払率は78%と、5年前から3ポイントも低下すると予測されています。

新たな営業アプローチ

NHKは未収問題を解決するため、さまざまな営業アプローチを試みてきました。インターネット広告やダイレクトメール、そして放送による告知を通じて受信料の重要性を伝え、さらには電気やガスなどのインフラ企業と連携した活動も行なっています。しかし、改善の兆しは見られないため、今後は特別対策センターが全国の地域放送局と連携し、支払督促を通じた民事手続きを強化することが決定されました。

今後の展望

「受信料特別対策センター」では、民事手続きによる支払督促を今年度下半期に、昨年度の10倍以上の規模まで拡大する予定です。そして、来年度以降もさらに申立ての数を増やしていく計画です。この手続きは、最終的な手段として位置づけられているため、まずは誠心誠意、受信料制度への理解を求める努力を最大限に行い、その後も受信料の公平な負担に向けて邁進していく方針です。

この取り組みが、受信料に対する理解を深めるきっかけとなり、NHKが提供する質の高い情報とサービスを引き続き享受できる環境を整えてくれることを期待しています。皆様も改めて受信料の意義について考えてみてはいかがでしょうか。