年収の壁の課題
2024-12-19 15:37:27

年収103万円以下の壁を乗り越えられるか?300名の声から見えた課題とは

年収103万円以下の壁を乗り越えられるか?300名の声から見えた課題とは



エフアンドエムネット株式会社が「労務SEARCH」を通じて年収103万円以下の男女300名に対して行った調査により、年収の壁がもたらす影響や働き控えの実態が明らかになりました。本記事では、調査結果を基に年収の壁についての実態と、そこから見えてくる社会的な課題を掘り下げていきます。

年収の壁とは何か



年収103万円という壁は、所得税の支払い義務が発生するラインであり、特にパートやアルバイトとして働く人々にとって非常に重要な指標です。この壁を超えると、税金や社会保険料が発生し、手取りが減少する可能性があるため、多くの人が収入を調整してしまう現象が起こっています。最近、国会ではこの103万円の壁を178万円に引き上げることが議論されており、その動向に注目が集まっています。

アンケート調査の概要



今回の調査では、年収の壁に対する意識や、過去の経験を尋ねました。調査において、「103万円を超えないように働く時間や日数を控えたことがある」と回答した人は74.7%に上りました。また、年収の壁によって困った経験があると答えた方は60.0%に達し、多くの労働者が経済的な不安や働きたい気持ちを抑圧されていることが伺えます。

年収の壁の影響を受ける人々



調査結果によれば、年収の壁の影響を受けている方々からは「もっと働きたいのに働けない」という声が最も多く、41.1%がこの問題を訴えています。続いて「収入が足りない」という意見も23.9%を占め、実際に生活が厳しいと感じている方が多いことがわかります。このような状況は、労働者が本来持っている働く意欲を十分に発揮できていないことを示しています。

支援強化パッケージの認知度



2023年10月から施行された『年収の壁・支援強化パッケージ』に関して、認知度は非常に低く、6.6%の人しかその制度の意義を理解しているとはいえません。さらに、95.3%の人々がこのパッケージを利用していないと答えており、制度が十分に浸透していない現状が浮き彫りになっています。

年収の壁引き上げに対する意見



調査結果では、年収の壁引き上げに賛成する意見が45.0%で、賛成派とどちらかといえば賛成を合わせると77.7%に達します。年収の壁を撤廃したり引き上げたりすることにより、働きたいという意欲が増すと答えた方は約8割に上りましたが、それに対する反対意見の理由としては、社会保険料の負担が増える懸念がありました。

今後の課題



現状では、年収の壁やそれに関連する制度に対する理解と情報発信が十分とは言えず、実際に利用する人が少ないのが現状です。労働環境の改善や収入の向上を目指すためには、年収の壁に関する理解を深めていくことが不可欠です。

これからも「労務SEARCH」では、労働者のニーズに応じた情報発信を続けていきます。今後の制度見直しや働き方改革に向けて、効果的な対策が求められることは間違いありません。


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