ヒューマンアカデミー株式会社が主催するオンラインセミナーが、児童養護施設に暮らす子どもたちのリアルな声に迫ります。2024年3月19日(水)に行われるこのセミナーは、現役の児童養護施設の施設長である高田祐介氏と保育士講座の監修を手掛ける橋本圭介氏が登壇し、様々な社会的な課題に焦点を当てるものです。
このセミナーでは、埼玉県社会的養護を考える会が編集した作文集『わがままは言わない』を基に、現場にいる子どもたちの複雑な心情や、直面する課題を考える機会が設けられます。高田氏からは、施設長としての視点から「今後必要とされる施設職員の姿」についても語られ、参加者は子どもたちと接する日々の中で感じる疑問や課題を、多角的に捉えることができるでしょう。
児童養護施設は、さまざまな理由で家庭で暮らせない子どもたちが生活する場所であり、現在日本全国には約600の施設が存在し、約42,000人の子どもがここで暮しています。その背景には、児童虐待の増加や複雑化、施設の老朽化、職員の不足といった多くの社会的な問題があります。
特に、2022年の調査によれば、児童虐待の相談件数は219,170件に上り、その影響で施設に入る子どもたちの数も年々増加しています。こうした現状を受け、社会的養護の必要性が高まっている今、より家庭的な環境での養育を実現するため、施設の小規模化や地域分散化が進められています。
しかし、児童養護施設では職員の数が不足しており、夜間や休日の宿直業務が求められるため、一人当たりの負担が増大しています。また、虐待を受けた子どもや発達に課題を抱える子どもへの専門的な支援が求められる一方で、職員の中にはそのニーズに応じた知識やスキルが不足しているという現実もあるのです。
オンラインセミナーは、そうした課題を社会全体で考えるきっかけとなることを目的としており、今後保育士や教師を目指す方、子どもと関わる職業に就いている方、さらには子どもを持つ親たちも含めて、多くの方にぜひ参加していただきたい内容です。参加費は無料で、Zoomを使ったオンライン形式なので、どこからでも気軽にご参加いただけます。
セミナー詳細
- - 日時: 2024年3月19日(水)19:30~21:00
- - タイトル: 現役・未来の保育士さんは知っておきたい!児童養護施設の子どもたちの声から考える、これからの保育
- - 実施方法: Zoomによるオンラインウェビナー
- - 参加方法: お申し込みはこちらから。
このセミナーは、未来の保育に関わる全ての人にとって、有意義な学びの機会です。子どもたちの声に耳を傾けることで、新たな理解と視点が得られることでしょう。参加をお待ちしています。