羽毛形成の新遺伝子
2025-01-27 23:27:19

岡山大学の新発見!羽毛形成に関わる遺伝子PBCFの詳細

岡山大学が明らかにした新遺伝子「PBCF」



2025年1月27日、岡山大学は鳥類の羽毛形成に関与する新しい遺伝子「PBCF(pennaceous barbule cell factor)」の発見を発表しました。この研究は、ニワトリを用いて行われ、羽毛の小羽枝形成に特有の役割を果たすことが示されました。

PBCFの特性とは?



「PBCF」は、羽毛の微細構造の一部である小羽枝が羽枝軸に付着する際に特異的に発現します。特に、飛翔に必要な羽板を形成する小羽枝での発現が確認され、体温保持に寄与する柔軟な綿羽の小羽枝には見られないことがわかりました。これにより、PBCFは飛翔に適した小羽枝の頑丈さと柔軟性の形成において重要な役割を果たしていると考えられています。

この研究成果は、国際学術誌『Gene』のオンライン版に2025年1月10日に掲載されました。PBCFは、細胞間の接着や情報伝達を介して羽毛構造形成に寄与することを示唆する分泌型と膜結合型の二つのタンパク質をコードしています。この遺伝子は鳥類全般に保存されており、一部の爬虫類にも類似の遺伝子が確認されていることから、羽毛恐竜から現代の鳥類への進化において重要な役割を果たす可能性があると考えられています。

研究の意義と今後の展望



この発見は、鳥類の羽毛進化と発生のメカニズムを解明するための新しい手がかりとなり、鳥類学や進化生物学に大きな貢献をすることでしょう。PBCFに関する研究は、動物の形態形成や機能的進化の理解を深める上での基本的な原則を探る手助けとなると期待されています。

福地響紀大学院生のコメント



研究に参加した福地響紀大学院生は、「一見単純な羽毛構造の形成には、複雑で多くの細かなステップが存在しており、細胞同士のコミュニケーションが重要であることがわかりました。今後はさらに、似た役割を持つ遺伝子や細胞間の「会話」についても調査を進めていきたい」と語っています。

まとめ



岡山大学の研究チームによるこの発見は、単に科学的な意義だけでなく、広く生態学や進化に関する見解を革新するものでしょう。今後もさらなる研究が進むことで、新しい知見が報告されることが期待されます。岡山大学の「OU-SPRING」プログラムが支援する中、若手研究者たちが未来の科学を切り拓いていく姿勢には目が離せません。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

関連リンク

サードペディア百科事典: 岡山大学 PBCF 羽毛進化

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。