シンポジウム「ひとびとの声・わたしたちの歌」開催
多摩美術大学が主催する第4回「記憶の道」シンポジウムが、2025年12月6日(土)に八王子キャンパスで開催されます。このシンポジウムは「声・歌・音楽」をテーマに、南米ペルーのケチュア音楽歌手、イルマ・オスノ氏をゲストに迎え、アートとデザインの人類学研究所と芸術学科の共催によるものです。
「記憶の道」シリーズの意義
このシンポジウムは「記憶の道」シリーズの一環として行われ、地域の音楽や文化をどのように記録し、伝えていくかという問いをテーマにしています。ペルーのアヤクーチョ出身のイルマ・オスノ氏は、地元の伝統文化に深く根ざした活動を行っており、彼女の音楽は単なる娯楽を超えて、地域の暮らしや歴史を伝えていく重要な手段となっています。
ゲスト紹介
イルマ・オスノ氏は、1974年にペルーのウアルカス村で生まれ、12歳までケチュア語のみを話して育ちました。彼女は政府とゲリラ組織の争いから逃れ、リマに移住し、教育者としてのキャリアを歩みながら民族舞踊を学びました。日本に拠点を移してからは、ケチュア語の伝承歌を再構成した演奏を行い、アンデス文化の魅力を伝えてきました。
シンポジウムの流れ
シンポジウムは、昼の13:30から16:00にかけて行われ、プロの音楽家やアーティストを含む多彩なパネリストが登壇します。登壇者たちは、各自の専門分野から「声・歌・音楽」というテーマに基づいて議論を深め、地域文化とアートの結びつきについて考察します。
参加方法と注意事項
一般の参加者は事前に申込みが必要で、定員は約30名です。申込フォームは以下のリンクからアクセスできます。
参加申し込みフォーム
なお、本学の学生や教職員は事前申込が不要ですが、当日会場で直接参加することができます。参加者には、会場の収容人数に限りがあるため、早めの到着をお勧めします。
シンポジウムの背景
アートとデザインの人類学研究所の活動は、数万年にわたる「人類史」を踏まえ、芸術と人間の関係性を探求することを目指しています。特に近年、機械化が進む中で生活文化や人々の声が重要視される傾向があり、イルマ・オスノ氏の音楽はその象徴的な存在です。彼女の音楽は、地元の記憶を呼び覚まし、聴衆に強く印象づけています。
このような背景のもと、シンポジウムは地域文化の重要性や普遍性を再認識する場となることでしょう。音楽や芸術を通じた文化の交流の意義を改めて考える機会を提供してくれるこのシンポジウムに是非ご参加ください。
開催概要
- - 日時: 2025年12月6日(土)13:30〜16:00(開場13:00)
- - 場所: 多摩美術大学 八王子キャンパス レクチャーBホール
- - 参加費: 無料
最後に
このシンポジウムは、音楽とアートがどのように地域の文化を形成していくかを見つめる貴重な機会です。皆様の参加を心よりお待ちしております。