1on1ミーティングが機能するための『話せる関係』の重要性とは
職場でのコミュニケーション方法として注目を集めている1on1ミーティング。しかし、実際にはその活用法や効果が十分に発揮されていないケースが多いのが現状です。株式会社IKUSAが行った調査によると、1on1を定期的に実施している企業はたった21%に過ぎず、約4割は全く行っていないことが明らかになりました。
1on1の実施実態
この調査の結果、1on1を「なし」と答えた企業が44%、「不定期」とした企業が35%という結果が出ています。つまり、約8割の企業が1on1を日常的なコミュニケーション手段として取り入れていないことが分かります。さらに、実施している企業の中でも満足度は28.1%と、実に71.9%が何らかの不満を抱えていることが浮き彫りになりました。
満足度の低さの要因
満足度を低くしている主な要因として、最も多かったのが「改善につながらない」という意見で、39.3%がこの項目に挙げました。他にも「形骸化している」という声や「本音を言えない」という声が続き、実施の目的であるはずの対話や相互理解が十分に果たされていないことが分かります。
本音を語れない環境
誠実なコミュニケーションが欠如している環境では、1on1ミーティングの意義が薄れることが示唆されます。実際に調査対象者の中で約30.5%が職場で本音を言うことが「言いにくい」または「全く言えない」と回答しており、これが1on1の機能を阻害している要因の一つであることが明らかになりました。
心理的安全性と非公式なコミュニケーション
さらに、調査によれば職場の心理的安全性を高める施策として最も効果的とされたのは「日頃の雑談」であり、これが45%の支持を集めています。一方で、1on1ミーティング自体は23.3%で、制度的な取り組みよりも日常的な非公式なコミュニケーションが重要視されています。これは、安心して話せる関係がまず形成されることが、1on1をより充実させるためには欠かせないことを示しています。
コミュニケーションの場を作る工夫
問題を認識するだけでは解決には至りません。職場で本音を語れる「話せる関係」が重要です。リーダーが自ら率先してコミュニケーションを促進させる環境を整えるべきです。具体的には、懇親会やイベントを通じて自然な会話が生まれる場を設けることが効果的です。IKUSAが支援しているイベント参加者の調査でも、70.8%が「イベント後に相談や雑談がしやすくなった」と回答しており、こうした機会が職場の関係構築に向けても効果を上げていることが伺えます。
まとめ
1on1ミーティングを成功させる鍵は、結局のところ「話せる関係」の構築にあります。制度的な実施が必要だとしても、それだけでは不十分です。日常的に心を開ける関係を育むことで、1on1がより実効性のあるコミュニケーション手段となります。リーダーはこうした関係を築く意識を持ち、職場での本音を大切にする風土を作り上げていくことが求められるでしょう。