就活エージェントに対する学生の意識と利用実態を探る調査結果
株式会社Synergy Careerが実施した27卒と26卒の新卒大学生を対象にした就活エージェントに関する調査が発表されました。この調査では、200名の学生からの回答を基に、就活エージェントに対する認知度や利用実態、その効果についての意識が明らかにされています。
認知度と利用状況
調査によると、74.5%の学生が就活エージェントの存在を認知しているものの、実際に利用したことがある学生はわずか24.0%にとどまりました。つまり、多くの学生がエージェントを知っているにもかかわらず、実際の利用は少数派であることが分かります。「利用したことはないが内容は知っている」という回答も多く、名前だけは知っているという学生が多いようです。
大手内定への期待
就活エージェントを利用することで大手企業の内定を取れると考えている学生は35.0%に上る一方、取れないだろうと思う学生も32.0%存在します。このことから、就活エージェントに対する期待感は上がっているものの、実際の成果に対しては不安もあることが明らかとなりました。
ポジティブなイメージとその裏側
多くの学生が「就活のプロに相談できる」というポジティブな印象を持っていますが、一方で「当てはまるものはない」と答えた学生も59人いたことから、エージェントの価値を理解していない層が存在することも事実です。また、就活エージェントの業務に関する理解度はさらに深刻で、64.5%の学生がそのビジネスモデルを知らないという結果が示されています。
課題として浮かび上がる理解不足
就活エージェントのビジネスモデルについて知識を持たない学生が多いことは、利用意欲に対するハードルの一因と考えられます。実際に利用したことがある学生の中にも、理解不足のまま利用している様子がうかがえます。これでは、納得のいく就活ができるかどうかも疑問です。
エージェントに求めるもの
就活エージェントの担当者に自分をどの程度理解してほしいかを問う質問では、26.0%の学生が「強みや性格を理解してほしい」と答え、多くの学生が自分自身を深く理解してもらいたいと考えている様子が見て取れます。このような傾向は、単なる求人の紹介ではなく、伴走支援を希望していることを示しています。
総評
今回の調査では、新卒学生の多くが就活エージェントの存在を認知しているものの、実際の利用率やその効果への信頼感に課題があることが明らかになりました。就活生たちがエージェントのビジネスモデルを理解し信頼を寄せることができれば、今後の利用状況にも変化が生まれるかもしれません。日本の就活市場における就活エージェントの役割は、さらなる理解と信頼性の向上が求められる状況にあると言えます。
参考情報
- - 就活総合研究所: URL
- - 就活の教科書: URL
- - 株式会社Synergy Career: URL