学業におけるAI活用の意識調査結果と今後の展望

学業におけるAI活用の意識調査結果

学業におけるAI活用に関する意識調査が、株式会社イー・ラーニング研究所によって実施されました。この調査では、全国の男女を対象に、生成AIについての知識やその実際の活用状況について探りました。調査は、2023年4月18日から21日までの間に行われました。

調査の結果、約半数の人が生成AIを知っている一方で、実際に学業に取り入れているのはわずか14.2%ということが明らかになりました。この結果は、生成AIの認知度と実際の利用の間に大きなギャップが存在することを示しています。

また、学業にAIを活用することについて約6割がネガティブな意見を持っており、活用方法としては「調べもの」が主流であることが判明しました。レポートやプレゼン資料作成をAIに委託する応用的な使用はまだ少数派です。このことから、学業におけるAI活用は未だ広まりきっていないという現状も見えてきます。

メリットとデメリットの意見

調査対象者に対する「学業にAIを活用するメリット」についての質問では、約30.5%が「情報を探す力」が向上するとの回答を得ましたが、一方で「特に伸びるとは思わない」との意見も24.3%を占める結果となりました。

AIのデメリットに関しては、主に「自分で考える力がなくなる」（29.5%）や「誤った情報を信じてしまう可能性がある」（23.8%）との意見が見受けられました。これらの結果から、考える力や情報の正確性に対する懸念が際立っていることがわかります。

教育格差と期待

調査の一部では、学業へのAI活用が進むことで教育格差の低減に寄与するとの意見も多く寄せられました。「AIの導入が進んだ場合、学業の評価基準が変わる」といった意見が多数を占め、思考や問題解決力が重視されることで、従来の学び方が変化する可能性も期待されています。

教育現場でのAI活用方法に関しては、生徒個々に最適な指導や英語・プログラミングなどの実用スキルのトレーニングといった具体的な期待が見られ、納得のいく学習を実現するための手段として考えられていることが分かりました。