TOKYO FMの決算
2025-11-28 16:38:27

TOKYO FM、2025年度第61期中間決算を発表し生じた課題と成長分野の展望

TOKYO FM、第61期中間決算の状況



2025年度の第61期中間決算が発表され、TOKYO FM(株式会社エフエム東京)の現状が明らかになりました。11月28日に開催された取締役会で承認されたこの決算は、放送事業の減少が大きな影響を与えた結果を示しています。

売上高と業績の概要



報告によれば、売上高は49億6千5百万円に達しましたが、前年同期比で4.2%の減少に。営業利益も1億2千0百万円で、同28.0%の減少が記録されました。経常利益は3億9百万円と、前年同時期に比べ8.2%の減少を見せ、純利益も3億1百万円で1.9%の増加となりました。特に、放送事業収入が顕著な減少を見せたことが、全体の業績に大きな影響を与えています。

放送事業の現状



放送事業におけるタイム収入は、ネットワーク案件の落ち込みにより前年同期比で11.0%の減少が記録されました。しかし、スポット収入については、夏以降の回復があり、同2.5%減に留まっています。この状況は、企業にとって難しい局面となっていますが、一定の希望も垣間見せています。

IP企画事業の成長



一方、注目すべきは昨年から強化されたIP企画事業の収入が、前年比で46.0%の増加を記録したことです。この成長は、「推し活」文化を背景に、声優やゲーム実況者などのファン層をターゲットにした有料会員増加によるものです。コンテンツ収入は同159.9%の増加を見せ、物販収入も同158.5%の増加を達成しています。

このように、IP企画事業は今後の収支改善のカギとなることが期待されており、今後の進展が楽しみです。

経費の見直しと収益改善



販売費および一般管理費は、事業再編や組織体制の見直しを行った結果、同5.1%減少しました。このことが、営業利益の向上に寄与する要因となっていますが、放送事業の収支の改善を実現するには至りませんでした。株式会社エフエム東京にとって、複雑な経営課題が依然として残されている状況です。

下期の見通し



第61期の下期に向けて、10月単月の利益は前年同月より6千9百万円改善し、営業利益3千4百万円を記録しました。また、11月の営業利益の見通しも2〜3千万円と良好で、前年同月の8百万円から大幅に改善しています。これは、スポット収入の好調と、経費の抑制が主な要因です。

未来に向けた戦略



今後は、好調なスポット収入を維持しながら、IP企画事業のさらなる拡大を図り、通期予算の達成を目指していく考えです。合わせて、民放業界全体におけるガバナンス強化の流れに対応しながら、人権やコンプライアンスを重視し、経営課題に取り組んでいく方針です。

TOKYO FMは、変化する市場状況に応じて柔軟な対応を行い、今後の成長を目指していることが伺えます。これからも引き続き、その動向に注目していきたいと思います。


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