災害時の理想は在宅避難！住まいに求められる新たな安全基準とは

株式会社WHALE HOUSEが行った調査によると、地震などの災害が発生した際、約6割の人々が「在宅避難」を希望していることが明らかになりました。しかし、実際には現実の選択肢として半数近くが避難所を選ぶという結果も出ています。このギャップは、家の安全性への懸念が大きな影響を与えているようです。

地震後の避難先はどこが理想？

調査では、理想として「避難所への避難」を約39.8％が選択したのに対し、「在宅避難」は60.2％に上りました。その一方で、実際の選択では避難所が49.0％、在宅が51.0％という結果になり、理想としては在宅で過ごしたいが、実際には自宅の損壊や余震の不安から避難所を選ぶ人が多いことが浮き彫りになったのです。

在宅避難を希望する理由

「なぜ在宅避難を選ぶか」という質問に対しては、『落ち着いて過ごしたい』（59.3％）が最多の回答になりました。他にも『プライバシーが守られる』（57.5％）や、『家族全員と一緒にいられる』（52.8％）など、心理的安定や生活の質が重視されています。特に子育て世代やペットを飼う家庭にとっては、家族全員で過ごせることはとても重要な要素でしょう。

一方で避難所を選択した理由としては、『自宅の倒壊や火災への懸念』（44.3％）が多く挙げられています。家庭の事情を考慮しつつ、命の安全が最優先されるのは当然のことで、これが選択に影響していると考えられます。

安全に在宅避難できる条件と住宅性能

調査では、「安全・安心に在宅避難できる住宅」に求める条件についても質問され、47.0％が『余震にも傷まない設計』、36.1％が『災害後もすぐに生活が再開できること』を求めていると回答しました。興味深いのは、単なる「倒壊しない」だけでなく、その後も居住可能なことが重視されている点です。特に余震への耐性が長期的な避難生活を見越した要望として現れています。

このようなニーズを汲んだ設計が求められる中、住宅購入時に「災害後も在宅避難が可能か」を考えていた人は約半数という結果になっており、まだまだ意識の格差が存在することがわかります。

耐震性能の理解度

近年、住宅購入者の耐震性能に対する理解度は向上してきています。特に『耐震等級（1〜3）の理解』については67.6％が理解していると回答。耐震性能が数字で明示されることで、消費者も比較的容易に理解できる状況が整っていることが伺えます。しかし、施工中の品質管理や報告書の内容については、まだ理解が進んでいないという現実も残ります。

目指すべき住まいの形

今後、住宅設計においては、「倒壊しない」ことだけでなく、「居住継続性」、さらに「デザイン性」や「快適さ」を兼ね備えた住まいが求められるでしょう。WHALE HOUSEが採用しているSE構法は、このような要望に応えるための最適な手法です。性能と自由度を高め、なにより家族全員が安心して日常を送ることができる住空間を提供します。

「地震に強い」だけでなく、「災害後も家族と普段通りの生活を送れる」ような住まいの実現は、新たな住宅建築のスタンダードとなることでしょう。安心して暮らすためには、「居住継続性」を意識した家づくりが不可欠です。これからの住宅はその両立を目指して進化していくべき時代にあるのではないでしょうか。