清里町が次世代データ放送で災害情報伝達を強化する新サービスを導入

清里町、次世代データ放送サービスを導入

北海道の清里町が、北海道テレビ放送（HTB）とジャパンケーブルキャスト（JCC）の共同開発による次世代データ放送サービス「Hybridcast」を導入しました。この取り組みは、むかわ町や蘭越町に続くもので、道内では三例目になります。

災害情報伝達の新たな試み

清里町では「誰一人取り残されない」災害情報の伝達を目指しています。この目的のもと、高齢者やデジタル機器を利用しない世帯への情報伝達が特に重要課題とされてきました。新しく導入されるHybridcastシステムは、地上波テレビと音声告知端末を活用しており、クラウド型の多重情報配信システムを構築します。

これにより、迅速かつ確実な情報伝達を実現し、災害時の住民の安全を守る取り組みが進められます。将来的には、情報配信の拡張性にも対応できる柔軟な基盤が整います。私たちの生活に欠かせない情報が、いかに安全に届けられるかがますます重要視されている時代に、これらの技術は拍車をかけて進化していくでしょう。

機能と利便性

この情報配信サービスの最大の特徴は、防災行政無線の補完、代替として機能する点です。Lアラートや気象情報、防災情報との連携が可能で、自動配信機能も備わっています。また、情報はJCCが提供するCMS（コンテンツ配信ツール）を介して一元管理され、自治体職員の業務負担を軽減します。これにより、情報発信業務が効率化され、よりスムーズな運営が実現します。

さらに、基地局などのインフラ整備が不要なため、運用コストを抑えつつも、高速かつ正確な情報の多重化が実現されます。

地域DXの推進

HTBとJCCは、清里町と連携し、クラウド情報配信基盤を通じて、世代間の情報格差を解消することを目指しています。住民全員に情報が行き渡るよう努め、地域DXや自治体DXの観点からも重要な意義を持つ取り組みとなっています。地域が一体となって、住民に寄り添った情報環境を整えていく姿勢が伺えます。

この新しいデータ放送サービスは、2026年4月の本運用開始を予定しています。今後の展開が楽しみであり、この取り組みを通じて清里町がより安全・快適な生活環境を提供することに期待が寄せられます。