ヒュンメルが担当する摂津市のスクールバッグ
デンマークのスポーツブランド「hummel(ヒュンメル)」が、大阪府摂津市で2025年度に入学する新1年生に配布されるスクールバッグ(ランドセル)を制作しました。この新しいバッグは、軽量でありながら十分な収納力を持ち、子どもたちの学校生活をサポートします。
ヒュンメルのランドセル開発の歴史
ヒュンメルがランドセルの販売を始めたのは、2023年7月のことです。知的障がい児・者向けのサッカースクール「トラッソス」との協力により、彼らに寄り添った「ふわりぃランドセル」が誕生しました。使いやすさを追求し、誰もが快適に使えることを目指して開発されたこのランドセルは、ヒュンメルの新たな試みとなりました。
スクールバッグのリニューアル
今回のリニューアルは、摂津市が1974年度から続けてきたスクールバッグの取り組みの一環です。50年もの長い歴史を持つこのプログラムは、新入生に期待を寄せ、経済的な負担を軽減することを目的にしています。最近では、親子二世代で使われることも珍しくなく、地域の誇りとしても知られています。
新たなバッグのデザインは、先行して実施されたアンケートを元に決定されました。従来の10リットルから15リットルにサイズアップし、背負いやすさを重視したS字型ショルダーやチェストストラップを採用しました。また、マグネット式バックルで開けやすさも改善され、防犯ブザー用のD字型リングも追加され、子どもたちと保護者のニーズに応えています。
シンプルなデザインで時代にマッチ
以前は紺と赤の2色展開でしたが、今回からはブラックの1色に統一されました。約40%の児童がブラックを希望していたとのことで、デザインのシンプルさが時代に合った選択とされています。摂津市の担当者は「従来の色は性別に偏った印象を与えるとの意見が多かった」と述べ、この決定には意味があるとしています。
ヒュンメルの哲学
ブランドのヒュンメルは、1923年に創業し、スポーツを通して世界を変えることを目指しています。中でも、ヒュンメルは世界初のスタッド付きスパイクを開発したことでも知られ、現在は多様なスポーツアイテムを展開しています。この精神が、今回の新しいスクールバッグにも息づいています。
株式会社エスエスケイの代表取締役社長、佐々木恭一氏は、新1年生に向けて「このスクールバッグと共に素晴らしい思い出を作ってください」とエールを送りました。
新しいヒュンメルのスクールバッグを手にした新入生たちが、学校生活を楽しそうに過ごす姿が目に浮かびます。これからの50年も、地域と共に成長し続ける摂津市のスクールバッグに、大いに期待しましょう。