岡山大学で子どもたちが科学を楽しむ「かいのきわくわく実験教室2025」
2025年10月8日、国立大学法人岡山大学では学童保育の「かいのき児童クラブ」にて、「かいのきわくわく実験教室2025」が開催されました。このイベントは、岡山大学の総合技術部が企画したもので、地域貢献や科学教育の一環として実施されています。参加対象は小学生で、特に将来の科学者や技術者を目指す子どもたちとの交流の場として設けられました。
様々な実験テーマで挑戦!
今年度の実験教室では、小学5~6年生に向けて「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」と「スペクトル分光器を作ろう」の二つのテーマが用意されました。一方、1~4年生には「スライムで遊ぼう」、「人工いくらを作ろう」、「入浴剤を作ろう」、そして「ペットボトルで万華鏡を作ろう」の四つのテーマがあり、異なる年齢層の子どもたちが楽しみながら体験できる内容となっています。
5~6年生が参加する「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」では、9人の子どもたちが貯金箱のデザインに挑戦しました。グループに分かれ、パソコンで作成したデザインをもとに、実際に貯金箱を制作。さらに、技術職員がサポートに入り、子どもたちの制作意欲を引き出しました。グループ活動の中で、自分たちの個性を発揮し、貯金箱に彩りを加える作業は大きな達成感をもたらしたことでしょう。
次に取り組まれた「スペクトル分光器を作ろう」では、光の波長と回折現象について学び、製作した分光器を使って様々な光源のスペクトルを観察。子どもたちは、カッターやハサミを使って真剣に作業を進めました。実際に光を観察することで、抽象的な理論を体感しながら学ぶ素晴らしい機会となりました。
低学年も大盛況!
1~4年生からは33人が参加し、順を追って各テーマに取り組みました。「スライムで遊ぼう」では子どもたちの大好きな手触りとカラフルな色合いに夢中になり、「人工いくらを作ろう」では細かい作業に挑戦しました。さらに、香りや色を選んで自分だけの入浴剤を作る時間もあり、創造力を存分に発揮することができました。
また、「ペットボトルで万華鏡を作ろう」では、あらかじめ準備されたペットボトルを使って、三角形のミラーを貼り付け、自分の好きな素材でデコレーションを行いました。作った万華鏡を覗き込んで、キラキラとした光の美しさに子どもたちの目は輝いていました。
参加者の感想と総合技術部のコメント
このような経験を通じ、子どもたちが科学やものづくりに触れ、興味を持つことができたことは大きな収穫でした。テクニカルリサーチャーの三宅雅之さんは、子どもたちの笑顔を見て「身近な材料を使った実験や工作を通じて、科学への好奇心を育む良い機会だと思いました」と話していました。
また、総合技術部本部長の佐藤法仁副理事は、「この実験教室を通じて、岡山大学への愛着や興味を持ってもらえたら嬉しいです」とコメント。親も一緒に楽しめるイベントとして、地域の子どもたちにとって特別な経験となったのです。
今後の展望
今後も岡山大学は地域貢献や科学教育を続けていく予定です。子どもたちが楽しみながら科学に触れ、思い出に残る体験ができる場を提供し続けることに努めています。科学への興味を持つ子どもたちが成長し、未来の科学技術を担う人材となることを期待しています。地域中核・特色ある研究大学として、岡山大学の取り組みに注目が集まります。