ポーランドパビリオンが伝える「自然との共生」
2025年の国際博覧会に向けて、ポーランドパビリオンでは「自然との共生」をテーマにした展示が行われます。ポーランドの伝統的なハーブ文化がどのように現代に受け継がれ、生活に取り入れられているのかを深く知ることができる機会です。
中欧に位置するポーランドは、壮大な自然環境に恵まれており、古くからハーブを日常生活に取り入れてきました。ポーランド政府副代表のマリア・オストロフスカさんは「頭痛や腹痛などの体調に応じて、様々な種類のハーブティーを飲む習慣が根付いています」と語ります。このようなハーブ文化は、多くの家庭に今も強く息づいています。
ポーランドでは、毎年8月14日に行われる「聖母マリアハーブの日」や、夏至の祭り「ソブトカ」など、ハーブの恵みを祝う伝統行事が数多く存在します。これらの行事では、地域の人々が集まり、ハーブを用いた様々な儀式や祭りを行います。例えば、「ソブトカ」では、ハーブを焚き、草花の冠を作って川に流すという美しい儀式が繰り広げられます。
ポーランドパビリオンでは、来場者がハーブ文化の深さを実感できるような展示が行われ、実物のハーブにも触れることができます。また、ハーブは化粧品や料理、ナチュラルヘルスケアと多岐にわたり利用されており、ポーランドの生活の一部として今も重要な役割を果たしています。
日本もまた、独自のハーブ文化が根付いており、ミント、シソ、ショウガなどが伝統的によく使用されています。「和ハーブ」と呼ばれる植物たちは、日本の生活様式に深く組み込まれており、「包み葉文化」や「春の七草」のように、古くからの知恵が今も息づいています。
パビリオンの展示の中で特に注目を集めるのは「心象の緑」というエリアです。ここではポーランドのハーブ文化を紹介し、来場者が自分の気分や感情に応じてハーブを選び、デジタル上でオリジナルハーブを作成する体験ができるコーナーが設けられています。さらにショパンの音楽に合わせて動くインスタレーション「オーラ」など、ポーランドの文化を体感できる展示が準備されています。
また、1階の「創意の園」では、ポーランドの革新産業と文化が紹介されており、ゲーム産業に関する展示では人気のRPGゲーム「The Witcher」や「Cyberpunk 2077」などが取り上げられています。これにより、ポーランドの創造力がどのように未来を切り拓くかを感じることができます。
さらに、ポーランドナショナルデーには、様々な文化プログラムや式典が行われ、ポーランドの伝統や革新を発信する特別なイベントが盛大に開催されます。これにより、ポーランドの文化をより深く学ぶチャンスが広がります。
ポーランドと日本、両国の文化をつなぐこの貴重な機会をぜひお見逃しなく!