岡山大学の発見
2024-12-22 10:30:46

岡山大学、ショウジョウバエの脳における体内時計の神秘を解明

岡山大学、ショウジョウバエの脳に隠された体内時計の秘密



2024年12月22日、国立大学法人岡山大学から驚くべき研究成果が発表されました。大学の時間生物学を専門とする吉井大志教授とそのチームは、ショウジョウバエの脳に存在する体内時計に関連する神経細胞、通称「時計細胞」の数が約240個であることを明らかにしました。この発見は、体内時計の正確な位置を理解するための新たな一歩となります。

研究の概要



本研究は、国際共同研究としてドイツ・ヴュルツブルク大学やアメリカ・ネバダ大学リノ校との連携により実施されました。これにより、ショウジョウバエの脳内にある時計細胞の全てのシナプス結合が見えてきました。これまで体内時計の神経回路は不明な点が多く残っていましたが、今回の成果によって、多くの動物の脳における時計細胞の関連性やその機能の一部が明らかになったのです。

研究者たちは、神経細胞の数が少ないショウジョウバエを用いることで、より詳細に神経回路を解析することができました。この成果は、体内時計における神経科学の分野で一つの大きなマイルストーンを示しています。

時計細胞と神経細胞の関係



吉井教授は、「脳内で約24時間のリズムがどのように生み出されるかということを解明するための配線図が出来上がった」と述べ、この研究が今後の時計細胞の連携を調べるための基盤となることを期待しています。その発言からも、体内時計のメカニズム解明に寄与することを誇りに思っていることが伺えます。

この研究により、どの時計細胞がどの神経細胞に接続されている のかが具体的にわかるようになりました。これまで知られていなかった神経ネットワークが明らかになることにより、動物の体内時計がどのように機能しているのかがますます理解されることになります。

発表された研究成果



今回の研究成果は、2024年12月5日付で英国の科学誌「Nature Communications」に掲載されました。論文のタイトルは「Synaptic connectome of the Drosophila circadian clock」で、著者には福田あゆみ大学院生や、他の国際共同研究メンバーが名を連ねています。

この研究は、独立行政法人日本学術振興会(JSPS)の科学研究費助成事業からも支援を受けており、岡山大学の研究が一層進化していくことが期待されています。

今後の展望



吉井教授は、今回の成果を通じて「より複雑な脳を持つ動物においても、このアプローチを応用していける」と語っています。今後、この研究が他の動物の体内時計のメカニズム解明にどのように寄与するのか、非常に注目されるところです。そして、科学の進展がもたらす新たな知見と未来への期待が膨らむ一方で、多くの未解明な謎が残されています。

岡山大学の研究チームは、これからも地域に根ざした研究活動を続け、その成果を通じて世界中の科学者たちとの交流を深めていくことが期待されます。岡山大学が織りなす新しい知見が、さらなる進化を遂げることを願っています。


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