化粧品容器の新しいデザイン時代が到来
大阪を拠点にする株式会社HATAが、化粧品容器に革命をもたらす新技術「プロティアン印刷」を発表しました。この革新的な技術は、全周にわたるシルク印刷をわずか一工程で実現し、その名の通り、利用者にとっての「美」を形にする役割を果たします。
プロティアン印刷とは
「プロティアン印刷」という名称は、ギリシャ神話の海神プロテウスに由来しています。彼の持つ「変幻自在」という特性を、印刷技術に応用したものです。従来のシルク印刷では実現が難しかった角部や楕円面への全周印刷を、HATA独自の技術により可能にしました。この技術は、従来の「印刷範囲には限界がある」という考え方を覆し、パッケージデザインの自由を飛躍的に向上させています。
プロティアン印刷の主な特徴
- - 全周印刷の実現: 円柱や角柱、楕円容器に全周シルク印刷が可能。
- - 工程の簡略化: 従来の多面体印刷に比べ、工程が簡略化されることで効率化。
- - 印刷表現の拡大: これまで不可能とされていた印刷表現が実現。
- - 既存インクへの対応: UVおよび熱乾、両方の手法に対応。
これにより、化粧品パッケージのデザイン性を一新し、ブランドとしての価値を最大化することが期待されています。
CITE JAPAN2025での注目を集める
この「プロティアン印刷」は、今年の「CITE JAPAN2025」にも出展され、多くの来場者から注目を集めました。展示されたモックアップは、角ボトルや楕円ボトルなど、さまざまな形状に対応した全周印刷のある化粧品容器で、その高いデザイン性と表現力が評価されました。特にR1°の角ボトルは、全周シルク印刷という新技術の強みを活かした仕上がりで、多くの関心を寄せられました。
今後の展望
株式会社HATAは、年内に「プロティアン印刷」の量産体制を整え、パートナー企業との連携を進める魅力的なビジョンを描いています。印刷品質の向上に向けて、密着テストや耐アルコール、恒温槽試験なども実施し、実用性をさらに高めていく予定です。これを「化粧品業界の新たなスタンダード」と位置づけ、オープンな姿勢で今後も取り組んでいくとしています。
まとめ
新たに誕生した「プロティアン印刷」は、ただの印刷技術にとどまらず、化粧品業界全体に革新をもたらす力があります。デザインの可能性を広げるこの技術に注目し、今後の展開に期待しましょう。