空き家問題を解決する『ゼロラボ』が始動
近年、日本の空き家問題は深刻さを増しており、特に大阪エリアではその状況が顕著です。2025年に団塊世代が80歳を超えることで、相続に伴う空き家の増加が予測されています。そんな状況の中、Difference Design株式会社が新たに展開するサービス『ゼロラボ』が注目されています。
ゼロラボとは?
『ゼロラボ』は、空き家を所有するオーナーが一切の負担なく、実家をリノベーションして新たな価値を生み出す仕組みです。主な内容として、オーナーに初期費用や工事費用の請求がなく、再生した物件の販売益から費用を回収するため、オーナーには実質負担ゼロで空き家を再生できます。
どうして今、ゼロラボが必要なのか?
現在、日本には約900万戸の空き家があり、特に大阪府では約70万戸が存在します。この現象は年々増加しており、2030年にはさらなる増加が予想されています。放置された空き家は、景観の悪化や治安の低下を招き、地域にとってもリスクとなるのです。
2023年に法改正が行われ、新たに「管理不全空き家」という区分が設けられました。これにより、管理が不十分な空き家は固定資産税の軽減が解除され、税負担が最大6倍へと増加する可能性があります。オーナーにとって放置することは、もはや選択肢ではなくなりました。
ゼロラボの特徴
1.
オーナー負担ゼロでのリノベーション:初期費用や工事費用を一切負担することなく、空き家を再生できます。
2.
税負担からの回避:正しく管理することで、固定資産税の増額リスクを回避。
3.
地域貢献:空き家を再生することで、地域の景観や治安を守ります。
4.
オーナーの利益確保:リノベーションにより物件価値が向上し、販売後にはオーナーにも利益が還元されます。
具体的な事例
兵庫県にある築30年の山間部の一軒家が、ゼロラボを通じて見事に再生されました。この物件は元々約800万円の評価額でしたが、ゼロラボを利用した結果、1,980万円で売却されました。当初のオーナーは、アクセスの不便さから売却を諦めていましたが、リノベーションを経て新たな命が吹き込まれたのです。
特に、リモートワークが普及する中で、都心から離れた場所を好む家族が増えてきています。この物件も、開放的な空間とナチュラルなデザインが購入者の心を掴みました。
代表の思い
Difference Design株式会社の代表である杉 将史氏は、『ゼロラボ』を通じて、思い出のある実家を新たな住まいとして生まれ変わらせることが、感情面でのケアにもつながると語ります。実際の利用者からは「放置していた罪悪感がなくなった」といったポジティブな声も聞かれています。
まとめ
空き家問題は決して他人事ではなく、各家庭で直面する可能性のある課題です。『ゼロラボ』は、その解決策として新たな選択肢を提供することを目指しています。相続した物件や使われていない実家がある方は、この機会にぜひ考慮してみてはいかがでしょうか。