近畿大学病院が目指すアバターを活用した新たな医療の形
近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)において、アバター技術を活用した受付業務の省人化に向けた実証実験が始まります。2025年2月10日から5月9日までの期間、アバター接客サービス「AVACOM」を導入し、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進します。
実証実験の背景と目的
近畿大学病院は、1日に約2,200人の外来患者と750人の入院患者が来院する大型医療機関です。受付業務の処理には多くの人手が必要ですが、時に患者の待ち時間が長くなることが課題でした。特に、多言語対応や情報提供のスピードに置いて改善が求められています。そこで、アバター技術を企業と連携して活用することで、効率的な業務提供と医療従事者の負担軽減を目指します。
新病院の移転に伴い、近畿大学病院は「スマートホスピタル」の実現を掲げ、アバター技術を導入することになりました。AVITA株式会社は、アバターや生成AIを駆使したサービスを展開する企業であり、これまでにさまざまな企業や行政機関への導入実績があります。
実証実験の内容
実証実験では、受付に設置されたディスプレイを通じて、来院者がマイクに向かって話しかけると、リモートで操作されるアバターが対応します。この仕組みにより、来院者に迅速で効率的なサービスが提供されます。また、アバターとの会話は、患者にとって安心感があり、気軽に相談することができるメリットがあります。
さらに、将来的にはアバターが、総合案内や診療受付だけでなく、手術や入院時の説明においても医療従事者のサポート役となることが期待されています。
実施概要
- - 期間: 2025年2月10日(月)~5月9日(金)
- - 設置場所: 近畿大学病院2階総合受付(大阪狭山市大野東377-2)
- - 対象: 近畿大学病院を訪れる患者やその家族、来訪者
- - アバター技術の提供元: AVITA株式会社(AVACOMサービスの詳細)
AVITA株式会社について
AVITA株式会社は、アバター接客サービス「AVACOM」を展開するスタートアップ企業で、東京都目黒区に本社を持ち、2021年に設立されました。アバターや生成AIを活用したサービス開発に取り組み、さまざまな企業や行政機関に対してマーケティング支援も行っています。
この実証実験を通じて、近畿大学病院は医療現場における新たなサービス提供方法を模索し、より良い患者体験の実現を目指します。受付業務の自動化は、医療機関における効率化の一歩であり、今後の展望に大いに期待が持てます。