アルテリア、日本とシンガポールを結ぶ光海底ケーブルプロジェクト「AUG East」への参画
アルテリア・ネットワークス株式会社は、日本とシンガポールを結ぶ国際光海底ケーブルプロジェクト「Asia United Gateway East(AUG East)」に参加することを発表しました。このプロジェクトは、AIやクラウドサービスの需要増加を背景とし、国際間のデータトラフィックの急速な伸びに対応するための大規模な取り組みです。プロジェクトでは、日本から韓国、台湾、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、インドネシアを経由して、シンガポールへ至る光ファイバーケーブルを敷設します。出資者としては、アルテリアに加え、米国のMicrosoftやAWS、シンガポールのSingtel、台湾のChunghwa Telecom、韓国のDreamline、フィリピンのGlobe Telecom、マレーシアのTelekom Malaysia、ブルネイのUnified National Networksなどが名を連ねており、システム設計や建設は日本のNECが担います。
この光海底ケーブルは、総距離およそ8,900kmに及び、2029年第3四半期の運用開始を予定しています。「AUG East」は、日本とシンガポール間の通信速度の向上や、既存の海底ケーブルシステムを補完する役割を果たすことで、アジア地域のデジタルインフラ強化に大きく寄与することが期待されています。
さらには、この新しい通信インフラは、革新的な光伝送技術に基づいて設計されており、同時に数百万本もの超高解像度動画をストリーミングできる広い帯域幅を提供します。近年、AI関連アプリケーションの普及とともに、全世界での通信トラフィックが急増しています。特にアジア地域では、企業のデジタルシフトと生成AI技術への投資が活発化しており、このケーブルは低遅延で高信頼性の通信を求める企業や消費者のニーズに応える重要なインフラと位置づけられています。
アルテリアは、今回のプロジェクトにおいて、陸揚局の建設とサービス提供の役割も担います。2029年に運用が始まると、アルテリアは関東エリアを含む全国各地の主要データセンター間を結ぶ国際回線を提供し、低遅延かつ高品質な専用線サービス「ダイナイーサ」を提供する計画です。
この取り組みは、2025年に発表された日本と韓国を結ぶプロジェクト「JAKO」に次ぐもので、アルテリアにとって新たな重要なステップを意味します。また、2025年度から始まる新しい経営計画「アルテリアNEXT2030」の中でも特に重要なプロジェクトと位置づけられており、国際通信と国内ネットワークをシームレスに結びつけ、高品質な通信サービスを提供することで、顧客の多様なニーズに応えていく方針です。
アルテリアは、今後もグローバルパートナーとの協力を通じて、次世代通信インフラの発展に貢献していくことを目指しています。
【会社概要】
アルテリア・ネットワークスは1997年の創業以来、自社の光ファイバーを利用したネットワークサービスやインターネットサービスを展開しており、特に法人向けのオーダーメイドのネットワーク環境構築や、安定した通信を実現するサービスに力を入れています。これからも持続可能な社会の実現に向け、独自のネットワークを通じて新しい価値を創出していきます。