2025年、大阪・関西万博のルクセンブルクパビリオンでの新たな試み
2025年に開催される大阪・関西万博。ここで注目されるのが、ルクセンブルクパビリオンの取り組みです。ルクセンブルク経済利益団体と株式会社ネスタリゾート神戸、さらに株式会社船場は、パビリオンの基礎コンクリートブロックを日本国内で100%リユースすることに合意しました。このプロジェクトは、持続可能な社会を目指す「循環経済」への一歩であり、万博終了後に使用される建材の再利用を計画しています。
循環型経済を視野に入れたパビリオン設計
ルクセンブルクパビリオンは、「サーキュラー・バイ・デザイン」というコンセプトに基づいて設計されています。これは、万博終了後に使用される建材を再利用するための構想が最初から盛り込まれているということです。この取り組みは、ルクセンブルクが循環型経済分野での知見を示すパイロットプロジェクトでもあります。
ルクセンブルクパビリオンの特徴
ルクセンブルク大公国のテーマは「Doki Doki – ときめくルクセンブルク」。来場者に新たな体験を提供することを目的としています。このパビリオンは建築材料の一部をリユース可能としており、万博の閉幕後も日本国内での再利用が計画されています。具体的には、基礎コンクリートブロックの最大226個が日本国内で新たな形で有効活用される予定です。
取り組みの実施スキーム
このプロジェクトでは、3者それぞれの役割が重要です。ルクセンブルク経済利益団体はコンクリートブロックを譲渡し、ネスタリゾート神戸が園内の環境整備の一環としてこれを再利用します。船場がリユース戦略を立案し実行に移します。これにより、CO2削減や持続可能な社会への貢献を目指します。
特に日本市場では、基礎コンクリートブロックは通常破砕処理され、再生骨材となってしまいますが、この新しい取り組みにより、地元でデザインを施したコンクリートブロックが環境整備資材として再利用されることになります。このようなリユースを通じて、外部への環境負荷軽減にもつながるのです。
ルクセンブルクパビリオンの発表式典
4月13日、ルクセンブルクパビリオンで行われた調印式には、ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相のグザヴィエ・ベッテル氏が出席しました。関係者が一堂に会し、この新たな取り組みが持続可能な建築資材の再利用にどのような意義をもたらすのか、そして今後の展望について語り合ったのです。
三者の思いと意義
このプロジェクトの実現を祝う場で、関係者からはそれぞれの思いが発表されました。グザヴィエ・ベッテル氏は、ルクセンブルクパビリオンが循環型経済の分野におけるルクセンブルクの知見を代表する試みであると述べ、ネスタリゾート神戸と協力して夢を実現できる喜びを語りました。
さらに、ネスタリゾート神戸の田中氏は、今回の協力関係がゲスト体験の向上やサステナビリティ意識の向上に寄与できると信じていると述べました。この取り組みは、万博以降も引き継がれるべきレガシーとして意義を持つものとなるでしょう。
最後に
ルクセンブルクパビリオンの取り組みは、リユースの重要性を再認識させるものです。今後の活動を通じて日本における持続可能な建材リユースの広がりを期待したいです。万博はただの展示の場ではなく、未来へ向けた希望の象徴でもあります。アクティブにこのプロジェクトを応援し、サステナブルな社会を一緒に目指していきましょう。