岡山大学の白石奈津栄さんが吉備学会で発表
岡山大学の次世代研究者挑戦的研究プログラム(OU-SPRING)の認定者、白石奈津栄さんが2024年12月13日に開催された「吉備学会」にて、未病への意識改革に関する研究成果を発表しました。白石さんは、老化に関する研究とともに、生涯学習や漁業におけるライフワークバランスについても語り、多くの参加者の関心を集めました。
吉備学会の意義
吉備学会は、地域社会と学術界の架け橋となることを目指して設立された学術団体であり、その設立には岡山経済同友会や岡山大学も参加しています。この学会は、教育、健康、社会問題の解決を推進する場として機能しています。こちらの学会で白石さんが行った発表は、学会の目指す「地域社会と大学の連携」の好例といえます。
白石さんの研究内容
発表は二部構成で行われました。第1部では、「老いの最適化としての生涯学習」に焦点が当たりました。白石さんは、加齢に伴う意識の変化を科学的に測定した研究成果を紹介し、学び続けることが高齢者の生活満足度や幸福感の向上に寄与することを示しました。特に、日本語版AARC尺度を用いたこの研究は、老年心理学の観点からも注目されるものです。
続く第2部では、玉野市にある漁業会社「邦美丸」との産学連携による「漁師の幸福感と未来展望」に関する研究が発表されました。この研究では、ライフワークバランスを実現するための「受注漁」という新しい取り組みが分析され、漁業の働き方改革が他の業界にも波及する可能性について提起されました。これにより、地域社会の活性化と漁業の持続可能な発展が期待されています。
研究の社会的意義
白石さんの研究発表は、基礎教育保障学研究所の城之内庸仁理事長や岡山大学の佐藤浩哉上級URAからも注目を浴び、研究が持つ社会的意義について活発な議論が交わされました。懇親会では、研究者と地域住民が直接交流し、実践的な意見交換が行われるなど、より深い理解を得る場ともなりました。
白石さんは、「研究を通じて地域社会に貢献し、多くの人々の生活を豊かにしたい」と述べ、さらに地域との連携を深める意欲を示しました。
岡山大学の取り組み
岡山大学では、このような産学連携を強化するために「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」や「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」など、さまざまなプロジェクトが進行中です。企業との連携を希望する学生や研究者は、ぜひきっかけを持って参加してほしいと思います。
岡山大学は、持続可能な社会の実現に向けて研究を進めており、地域や国はもちろん、国際的なレベルでもその影響を広げていくことを目指しています。
お問い合わせ
このような取り組みに興味をお持ちの方は、下記の窓口までお気軽にご連絡ください。岡山大学は地域社会との共創に向けて、研究活動を通じて多くの人々とのつながりを大切にしていきます。