国際契約理論ワークショップが大阪経済大学で開催
2025年4月12日、大阪経済大学にて、「International Contract Theory Workshop(国際契約理論ワークショップ)」が開催されました。このワークショップは、経済学部の芹澤成弘教授が主催し、世界的に有名な研究者たちを招いて実施されました。
ワークショップには、イギリスのグラスゴー大学からHervé Moulin教授とAnna Bogomolnaia教授、さらに京都大学の数村友也講師、名古屋大学のYu Zhou准教授の合計4名が登壇。関西や関東、さらに北海道、中国地方から約30名の研究者が集まり、経済学の最先端理論に関する活発な討論が行われました。
グラスゴー大学の権威たち
グラスゴー大学は、アダム・スミス以来、経済学研究の伝統が息づく名門校です。Moulin教授はゲーム理論やメカニズム・デザイン、社会選択論において国際的な業績を上げており、2018年から2020年には世界ゲーム理論学会の会長を務めました。また、Bogomolnaia教授も同様に著名な研究者で、公平性の観点からの割り当て問題に対する研究が評価されています。
発表内容とその意義
当日は、以下の4つの発表がありました。
1.
数村友也講師(京都大学)
- 内容:選好の準線形性を仮定しない最小ワルラス均衡価格ルールの特徴付け
2.
Yu Zhou准教授(名古屋大学)
- 内容:割当市場における最小価格均衡:構造的性質と逐次ビックリー・メカニズム
3.
Anna Bogomolnaia教授(グラスゴー大学)
- 内容:割当制限下における序数的に公平な分配
4.
Hervé Moulin教授(グラスゴー大学)
- 内容:タイトな配分制約がある場合の共有資源の分配ルール
これらの発表は、経済学や契約理論における新しいトレンドを探るための重要なディスカッションを引き起こしました。
国際的な学術ネットワークの構築
この国際契約理論ワークショップの開催は、大阪経済大学を拠点にした研究者たちと、国内外の経済学者とのネットワーク作りに寄与しています。多様なバックグラウンドを持つ研究者が一堂に会することで、意見交換が活発に行われ、今後の学術的な発展にもつながる重要な機会となりました。
このように各地域・国から集まった研究者たちの交流は、経済学の最前線での知識を共有するだけでなく、新しいアイデアや視点が生まれる場ともなることでしょう。
まとめ
国際契約理論ワークショップは、国際的な学術交流を促進し、経済学の最先端研究に触れる貴重な機会を提供しました。今後もこのようなイベントが続くことで、生産的な研究環境が築かれることを期待しています。