植物糖センサの革新
2025-07-27 16:04:20

革新的!植物内糖輸送を監視する多酵素センサの開発

近年、農業の革新が進む中、植物の生理機能をより詳細に理解することが求められています。これに応える形で、早稲田大学、北九州市立大学、岡山大学の研究チームが共同で開発したのが「植物刺入型多酵素センサ」です。このセンサは、植物の茎や果実に刺入することで、糖の動きをリアルタイムで測定できる画期的な装置です。

特に、ストロベリーグアバの茎と果実内でのショ糖動態を、24時間体制で測定可能とした点が特徴です。従来のセンサは、植物内部に持続的に挿入することが難しく、糖輸送の計測は極めて困難でした。この新たなセンサは、自己発電型で酵素反応によって電流を生成し、糖輸送の持続的かつ定量的な可視化を実現しました。

さらに、研究チームは、安定同位体標識水を利用して、光依存的な水とショ糖の吸収を日本杉の葉から確認しました。これにより、植物体内での資源の動きをより深く理解する事が可能となり、将来的なスマート農業や植物生理学研究への応用が期待されています。

この研究の成果は、2025年6月8日に、国際的に権威のある科学雑誌「Biosensors and Bioelectronics」にて公開されました。また、日本国内での農業や環境保全、さらには食品生産における重要性が増している現代に、今回の技術は多大な影響を与えることでしょう。

本研究は、文部科学省や国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の支援を受け、多くの学術的成果を結実させてきました。特に、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業「電子・イオン制御型バイオイオントロニクス」によるものです。これにより、大学間の共同参画が進み、この新技術の実用化へと寄与することも期待されています。

これからも植物の生理機能や成長を追求し、持続可能な農業を目指す研究が進められることが期待されます。今回の発表は、将来の農業においてより高精度かつ効率的な生産が可能になる一歩であり、農業従事者や研究者たちに新たな刺激を与えることでしょう。

この技術がもたらす影響は、エネルギー効率の向上や資源の無駄遣いの低減といった面でも重要で、植物にやさしく、また持続可能な植生環境を築くためのサポートにつながると考えられます。さらなる研究の進展に注目が集まっています。


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